ブランド名「科野」「さらしな」を掲げた観光地域づくりを―清水慎一先生が講演

清水慎一先生

千曲市は、これからの観光の進め方についての「千曲市観光振興計画案」を、市内の産業や文化、観光に関係する住民団体の意見を取り入れながら決定しました。これから市議会の審議など必要な手続きを経て最終決定するものと思われます。

その計画案をつくるときに、広い視野でアドバイスしてくださった「観光地域プラットフォーム推進機構」の清水愼一先生の講演会「千曲市の地方創生について」が2月17日、上山田の総合観光会館で開催されました。主催は千曲市で、市長、副市長をはじめ、観光関係者、関係団体体表者、一般市民が参加しました。

清水先生は講演の中で、これからの観光は、すべての産業、地域全体を活性化する手段(基本)となることを力説しました。「観光」と「まちづくり」を統合して進める「観光まちづくり」は、観光による交流人口の拡大を通して、「暮らしの質の向上」をめざすものであり、「地域住民がハッピーでないと意味がない」と言います。その基本理念は「住んでよし、訪れてよし」であることで、従来の大手観光業者が送客する発地型から、地域自らが集客する着地型観光にすべきであると訴えました。

そして、何よりも重要なことは、ブランド名である「科野 さらしなの里 ちくま」を全面的に掲げ発信し続けることであり、観光を推進して、かじ取りをする新しい組織「千曲市観光局(仮称)」の構築であると清水先生は強調しました。将来を担う全市の小学生に「科野」と「さらしな」の魅力を学校で教えることの重要性についても清水先生は触れていました。

私もメンバーである「さらしルネサンス」は、スーバーブランド地名「さらしな」を活かした地域振興を目的としています。まさに、千曲市がこれから目指そうとしている「観光まちづくり」の方針に合致するものであり、協働の取り組みとして実行していく役割の大きさを実感しました。(上水清)

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