アンズ画家の近藤早苗さんがチャリティー作品展―あんずまつりの4月に

近藤さんチラシ★アンズの村の風景を50年にわたって描いてきた千曲市森出身の油彩画家、近藤早苗さん=現在は千曲市羽尾在住=が、アンズをはじめ信濃の四季の美しさを描いた作品が4月6日(水)から展示、販売されます。会場は千曲市屋代の「アートまちかど」で、13日(水)まで。近藤さんのご厚意によって売上金が千曲市の社会福祉団体に寄付されるチャリティー展です。このころはちょうど日本一のアンズ産地・千曲市の「あんずまつり」も開かれています。

近藤さんが昨年千曲市に寄贈した作品30点がアートまちかどに展示される機会がありました。特に「杏村の春」というタイトルの100号(1620cm×1300cm)の絵にみとれました。大きなかやぶきの屋根の間をうめつくすアンズの木。花はピンクに薄ピンク、白…かろやかな温かみ。奥にはまだ雪をかぶった戸隠の山。かわらの屋根を青く描きたくなる気持ちがよくわかる春のすがすがしさです。画面が大きいので、見るところがたくさんあって飽きることがありませんでした。

過去の新聞記事などによると、近藤さんは大正9年(1920年)生まれで、近藤さんのお宅ももともとアンズの栽培農家。太平洋戦争で従軍し、帰郷後もアンズの栽培をしていましたが、世の中が落ち着いて東京などからプロの画家がアンズを描きにやってくるようになると、自分も描きたくなり40代半ばから始めたそうです。

今回の展示作品は、サブタイトルに「信濃の四季に魅せられて」とあるように、長野県の自然の美しさに導かれて描いた各地の風景画もたくさんあるそうです。例えば白馬、妙高、浅間山、軽井沢…。もちろんアンズをはじめ千曲市内の風景画もあります。販売する油彩画は全部で約100点。ハガキサイズの1号から20号までサイズもいろいろあります。売上金を福祉に役立てるという趣旨の展覧会なので、販売価格もおさえています。観覧だけでもいいそうです。なお会期中の4月11日(月)は休み。画像はチラシ、クリックすると拡大します。下は100号の「杏村の春」を前にした近藤さんの信濃毎日新聞の記事と、近藤さんが描いたさらしなの里の風景画2点(近藤さんの画集から。この作品は展示販売されません)。クリックすると拡大します。(大谷善邦)

早苗さん・信毎 早苗さん・千曲川 早苗さん・冠着山

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