更級小学校で1月16~23日、1年生から6年生の皆さんと一緒に、俳句づくりを行いました。
同小学校では、2月に全校児童が自分の俳句を展示し、互いに鑑賞し合う「更級小 はいくまつり」を行います。この「はいくまつり」に向けて、1年生は「俳句とはどのようなものか」を学び、初めての「はいくづくり」を学習しました。2年生から6年生は、気持ちや情景が読む人に伝わるよう、俳句を練り直す学習を行いました。
まず、どの学年も初めに「さらしなで俳句が盛んなった理由」について学習しました。「さらしなは、月がとても美しい場所」として1000年も前から有名だったこと。そして、江戸時代の有名な俳人 松尾芭蕉が「さらしなの月を見たい」と旅をして、このさらしなの地にやってきて、「俤や 姨ひとりなく 月の友」などの俳句を残していることが、さらしなで俳句が大切にされている理由であることがわかりました。児童の皆さんは、「さらしな」がそんな昔から有名であったこと、教科書に載っている有名な芭蕉が、わざわざこの地を訪れていたことなどにびっくりしたようでした。
次に、自分の作った俳句を見直してよりよい作品にする学習では、まず、季語を見直してみました。季語が2つ入っていたり、季語によって大切なことが既に表現されていたことに気づき、季語の大切さを学びました。また、「この俳句で表したい情景や気持ち」を明確にし、表現したい情景や気持ちをあらわす言葉をいろいろ考えてみました。その際、「たとえ」や「オノマトぺ」、「具体的な名称」や「量」「セリフ」などの効果について学習し、自分の俳句に取り入れたりして、俳句を完成させました。特に、言葉を比べたり、組み合わせたりして、自分の俳句に一番ぴったりする言葉を考えることができました。
〈児童の感想〉
○「えどじだい」のこととか、「はいく」をこういうようになおすと、いいはいくになるとか、いろいろ教えてもらった。むずかしかったけど、はいくがよくなってうれしかった。
○今まで知らなかったことをいろいろ知ることができた。「こうしたらいい!」とか「これじゃあ、変?」とか、けっこう考えることができた。
○自分で満足できた俳句ができたし、友達と話して仲よく学習できたのでよかったです。
○言葉から、いろいろなことが浮かんでくるような俳句が、本当にいい俳句だと分かりました。俳句っておもしろいと思いました。
〇おばすてやさらしなについて、たくさん知ることができたので、今度ほかの人に教えてみたいです。
また、1年生は、コネット更級で読み聞かせの活動をしている野本洋子さん(さらしなルネサンス理事)から、さらしなの方言による「姨捨伝説」を聞きました。初めてこのお話を聞く児童もおり、老人を山に捨てなければならなかった残酷で悲しい内容に憤慨したり、息子の母親を思う気持ちや老人の知恵で危機を乗り越え皆が助かったことにほっとしたりして、楽しい時間を過ごしました。
〈児童の感想〉
〇わるいおとのさまをやりかえしたことがすごかったです。
〇ほうげんがたくさんあって、むずかしかったけれど、いいおはなしだとおもいました。
〇おばすてやまにのぼったことはないけれど、おはなしをきいていってみたくなりました。
(児玉淳子)