千曲市・上山田温泉の背後にある山の一角に、今から1000年前の平安時代につくられた高さ3㍍の十一面観音菩薩像が鎮座しています。1本のケヤキから彫りぬかれたもので、一木造りと呼ばれます。八坂地区にある智識寺の大御堂(おおみどう)という茅葺きの建物の中にあります。冠着山信仰との関係で彫られたといわれています。日本の重要文化財です。
毎年4月17日に上山田の春のお祭りがここで営まれ、この十一面観音菩薩もいっしょに拝観できます。素朴でたくましくありながら、細く優美な腕、指。ケヤキの年輪も仏様の衣装のデザインにもなっていて、とてもすがすがしくなります。祭典行事は午前10時から。地元有志による神楽も奉納されます。
昨年のお祭りの様子はここをクリックしてください。昨年は、稲わらでアート作品もつくる地元の方々が、いたんだ大わらじを新たに作り直し、子どもたちといっしょに奉納する行事も行われました。下の写真もごらんください。春祭りの問い合わせ先は、電話026(275)1120、智識寺執事の西川秀純(にしかわ・しゅうじゅん)さん。