姨捨公園に「田毎の日」の句碑があります

田毎の日samuneiru

クリスマスが終わり、次は年末、そして年始。年賀状に「2016年元旦」とパソコンで書き、松尾芭蕉が元旦につくった「田毎の日」の俳句を思い出しました。「元日は田毎の日こそ恋しけれ」です。JR姨捨駅となりの姨捨公園にその句碑があります。「田毎の月」でなく「田毎の日」となっているのが不思議で、調べたことがあります。

この句は、芭蕉が後に「更科紀行」というエッセーにまとめる、さらしな・姨捨への旅をした翌年の元旦に詠んだものです。「田毎の日」は、姨捨の「田毎の月」をふまえた芭蕉の造語。よほど、さらしなへの旅が印象深かったのだと思います。元日、江戸に現れた太陽を見て、田毎に張られた水に朝日が映っている光景が頭の中に浮かんだのです。

芭蕉はこの元旦から3カ月後に、奥の細道の旅に出かけます。さらしなへの旅と奥の細道への旅をつなぐ重要な俳句だと思います。よろしければ更級への旅81号をごらんください。(大谷善邦)

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