さらしなの里の御柱祭が挙行されました

御柱祭が諏訪大社をはじめ長野県内各地で営まれています。さらしなの里でも佐良志奈神社(さらしなじんじゃ、千曲市若宮)で3月26日にありました。同神社宮司の豊城憲和(とよき・としか)さんが、その様子を文章にしてくれました。千曲市全域の御柱祭の情報も盛り込まれています。写真も豊城さんの撮影。
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諏訪大社の御柱祭
が営まれている。数え年7年に1度、申(さる)・寅(とら)の年に行われる勇壮な祭りである。上社(かみしゃ)の本宮・前宮、下社(しもしゃ)の春宮・秋宮それぞれに4本ずつ計16本の樅(モミ)の木の御柱が建てられる。諏訪大社の御柱祭が終わると諏訪地方の小宮を中心に各地の御柱祭が行われる。
千曲市内では、土口(どぐち)の古大穴(ふるおおあな)神社、生萱(いきがや)の埴科縣(はにしなあがた)神社、森の大宮神社、粟佐(あわさ)の粟狭神社、戸倉の水上布奈山(みずかみふなやま)神社、そして若宮の佐良志奈神社で行われている。この辺りでは下流に向かって千曲川の東岸で多く、特に戸倉の御柱祭が盛大に行われている。御柱には、直接土に埋めるため耐水性に優れた赤松を用いるところが多い。また、真直ぐで成長が早い杉を使用するところもある。最近では松枯れ問題もあり、土口では今回より赤松から杉に変えたそうだ。
佐良志奈神社の御柱は赤松で、若宮・芝原の両区が1本ずつ奉納する。目通り直径30cm、長さ8mに切り揃えるのが通常だが、見立てを行う役員の判断で太かったり、細かったりとなかなか味わい深い柱に決まる。年輪を調べると、約75年、60年の年数が経過していた。山出しされた赤松は外側のごつごつした皮が剥がされ、節を磨かれ、白くて綺麗な御柱に化粧され、里曳き(さとびき)の日まで安置される。
里曳き当日は風が冷たかったものの晴天に恵まれ、芝原の安置所から神社まで約3kmの道のりを、小学生などの子供たちによって曳行された。オンベを付けた2本の御柱は境内の諏訪社前に建てられ、次の祭りまで鎮座する。小さな石の祠(ほこら)に不釣合いな立派な赤松の御柱、末社の祭りをこれほど盛大に行う神社はあまりないだろう。(佐良志奈神社宮司・豊城憲和=とよき・としか)

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